遠藤利克:Trieb⇔Void
2010年8月22日ヒルサイド・フォーラムで遠藤利克展を観た。閉廊間際に行ったこともあって、人の少なかったため、緊張感のある空間を楽しむことができた。こういう圧倒的な作品と出会うと、そこにいる幸福感を素直に感じる。戸谷茂雄、原口典之、そして遠藤利克と80年代を代表した作家の充実した展示がここ数年つづいているが、いづれの展示でも作品だけでなく、あらためて周囲の人々を巻き込むそのパワーに驚かされる。9月5日まで。(関)
ヒルサイド・フォーラムで遠藤利克展を観た。閉廊間際に行ったこともあって、人の少なかったため、緊張感のある空間を楽しむことができた。こういう圧倒的な作品と出会うと、そこにいる幸福感を素直に感じる。戸谷茂雄、原口典之、そして遠藤利克と80年代を代表した作家の充実した展示がここ数年つづいているが、いづれの展示でも作品だけでなく、あらためて周囲の人々を巻き込むそのパワーに驚かされる。9月5日まで。(関)
銀座ミキモト本展6階のミキモトギャラリーで、東アジアから西アジアまでの銀製ジュエリーを集めた展覧会が行われている。180点ものジュエリーの目を見張る造形は「なぜ、人がジュエリーを身につけるのか?」という問いをあらためて考えさせる。いわゆるエスニック・ジュエリーなのだが、比較的民族学的な視点から関心を持たれてきたアフリカやネイティヴ・アメリカンのジュエリーをあえて外して、アジアのジュエリーに絞っていることで見えてくることも多い。私にとっても多くの教えをいただいた恩人である企画者の日本宝飾クラフト学院露木宏理事長の視点はたいへんに明快かつ示唆に富んでいて、広範囲のジュエリーを紹介しているにも関わらず、初めて目にする人にとっても理解しやすいものであろう。大英博物館に行っても見られる内容ではない。入場は無料なので、足を運んでもらいたい。30日まで。
http://www.mikimoto.com/jp/events/events_079.html
スペースとストーリーの関係から日本を割愛したことやマハラジャのジュエリーやトプカプ宮殿にあるような宝石のジュエリーが外されている理由は分かりやすいが、清朝やモンゴルなどの中国・旧ソビエト各国のジュエリーが抜けているのは歴史/イデオロギーのために失われたのであろうか。機会があったら伺ってみたい。(関)
山川冬樹さんが東京都現代美術館の常設展解説ボランティアの皆さんのために話をしてくれるというので、同席させてもらった。山川さんの《the Voice-Over》を初めて横浜国際映像祭で観たときに、そのプライベートな性格=普遍性と編年的に社会事象=社会的な訴求力とを重ね合わせた力強さにパブリックな美術館で見せるべき作品だと思った。その後、東京都現代美術館の収蔵となり、今期のコレクション展示に出品されている。この作品は学生時代から幾度かリメイクされてインスタレーション作品となったことやその他の作品/活動をデモンストレーションを交えて話してくれた。作品と同様に、なにかをしようとする人という印象を強く受けた。(関)
仕事を早く切り上げて、石田明里さん、墨屋夕貴さん、加藤果鈴さんの三名によるグループ展を見に行く。ジャンルを超えて尊敬を集めるイタリアのジュエリー・アーティストにジャンパオロ・バベットがいるが、石田さんは彼に師事している。ちなみにジャンパオロの作品は丸ビルのホール床でもコミッション・ワークを見ることができる。もちろん石田さん自身も鮮やかな色彩のフェルトを使った個性的な作品で海外でも評価が高いのだが、私は特に有言実行な姿勢に共感する。今回も「アーカイヴ化していかないとやっていたことが消えてしまう」と展覧会カタログを出版。これからもORIZZONTIとして三人展を続けていくという。
ちょっと長居してしまったために、上野の森のジュエリー・アート展は別の日にのぞくことにする。(関)
※「Orizzonti」展は終了しました。
栃木県小山市の車屋美術館に行く。MOTアニュアル2010に参加してもらった松本尚さんの最新展示が見られるためだ。昨年オープンしたばかりとあって、真新しく好感の持てる空間。松本さんはここに、壁面全体を壁紙のようにイメージで埋め尽くす作品と数点のペインティング連作を展示した。この「HANA-現実と虚構が溶け合った視覚の冒険」展には松本さん以外に青木陵子、黒川彰宣、松本尚、寄神くりらが参加。作家がそれぞれのびのびしているのが印象的だった。この車屋美術館、肥料問屋であった「車屋」小川家住宅の国登録有形文化財指定もあり、建物を生かす意味でも美術館にしたようだ。ゴールデン・ウィーク中は無料にするなど意欲的だが、駅前とは言え、大都市ではないのでなかなか集客には苦労しそう。OMPはこういう美術館にこそなにかできるのかもしれない。(関)
21_21の「ポスト・フォッシル展」を観た。タイトルからもう少し概念的な展覧会かと思っていたら、近年のオランダ・デザインの造形的な一傾向を「ポスト・フォッシル」というスタイルとしてくくってみようというものであった。もちろん、そこから一種の思想/指向を読み取ろうというものだが、私が準備している同じオランダのアート&デザインを取り上げた展覧会の「生活の触媒」というアプローチとは好対照と言えそうだ。
会場では加藤タキさんとお会いした。ご主人の黒川雅之さんはMOTにときどき顔を出してくださるのだが、タキさんとはおそらく5年ぶりで感慨深い。
ゆっくり観た後に、なんとかgiraffeの3周年パーティーにかけつける。OMPの活動と重なるgiraffeの三周年というのもこれまた感慨深い。会場を失礼した後に、3周年記念のタイが気になって、中村さんに電話。留守電だったので、また見に行こう。(関)