レオナール・フジタ展
気になっていたSCAI THE BATH HOUSEのダレン・アーモンド個展を見に上野へ。
ついでと言っては立派な「レオナール・フジタ展」も併せて拝見しました。
このフジタ展、目玉が修復された1928年の壁画連作ということで、勝手に京都造形大の林洋子さんの展覧会だと思っていたら、正しくは北海道立近代美術館の企画でした。
私はアール・デコの建物を使った目黒の東京都庭園美術館に長年いたので、この作品もアール・デコの要素が詰まっているとまず、見てしまいます。
見所はダイナミックな筆致と構成ですが、反面、どうも作家とテーマとの結びつきに不自然さがぬぐえない。
これらはフジタに限らずアール・デコの美術のひとつの特徴と言えるでしょう。
一方で、ランスの「平和の聖母礼拝堂」関連の作品は、フジタのキリスト教への真摯な姿勢が印象的です。
この対比的な二つの連作を中心に据えた展覧会は、20世紀という時代とそのなかで大きな価値の転換点をいくつも経てきたフジタの存在など、考えさせられるところが多いと思います。
ダレン・アーモンド個展の方は期待に違わぬ美しさ。ジャーナリスティックな視点を併せ持つ二面性が本当に興味深い作家です。(関)